後遺障害の種類
交通事故における後遺障害(後遺症)は自賠法で規定されており、後遺障害等級1級~14級の140種類、35系列の後遺障害があります。
交通事故における主な後遺障害は、以下のようにまとめることができます。
主な後遺障害の分類
病状 | 症状 |
高次脳機能障害 | 脳の損傷による記憶障害、注意障害、認知障害など。 |
遷延性意識障害 | 遷延性意識障害 重度の昏睡状態で植物状態とも言います。 |
脊髄損傷 | 中枢神経系である脊髄の損傷による障害、運動機能の喪失、知覚消失 など。 |
むちうち(むち打ち) | 首・腰に痛みや痺れ、頭痛や肩こり、めまいなど。 |
各部位の損傷による障害 | 骨折、脱臼、筋肉、腱、靱帯損傷、神経損傷、麻痺など |
眼の後遺障害 | 視力障害、調節機能障害、運動障害、視野障害など。 |
耳の後遺障害 | 聴力障害、欠損障害、耳鳴、耳漏など。 |
鼻の後遺障害 | 嗅覚の脱失、欠損障害など。 |
口の後遺障害 | 咀嚼・言語機能障害、歯牙の障害、嚥下障害・味覚の逸失・減退など。 |
上肢(肩・腕)の後遺障害 | 上肢の欠損障害、骨折や脱臼、神経麻痺など。 |
手の後遺障害 | 手指の欠損障害、手指の機能障害、手指の変形障害など。 |
下肢の後遺障害 | 下肢の欠損障害、骨折や脱臼、神経麻痺など。 |
足指の後遺障害 | 足指の欠損障害、足指の機能障害、足指の変形障害など。 |
醜状の後遺障害 | 頭部の欠損、線状痕、瘢痕など。 |
それぞれの場合に、典型的な症状と、後遺障害が認定される基準、また、適正な認定を受ける上での留意点を記載しておりますので、ご参考ください。
但し、同じ傷病名でも、症状が大きく異なる場合がありますので、専門の医師及び弁護士によく相談されることをお勧めいたします。
後遺障害等級認定前の準備をしっかり行うためには、後遺障害に色々な分類があることを知っていることが必要不可欠です。該当する後遺障害の認定を受けるためには、どのような検査が必要になるのか、病院でも何科に通っておいた方がよいのかも変わってきます。
ちなみに、意外なことに、交通事故後、眼に影響が出ているにもかかわらず、整形外科しか通っていなかったという方も少なくありません。外科と整形外科でも違いが出るおそれもあります。
こういった点のアドバイスも早めに受けておいた方がよいでしょう。事故後時間が経ってから、通院を始めても「そんなに遅く通い始めたのだから、事故とは関係がないのでは」と言われてしまうこともあるのです。
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