物損事故の損害賠償
物損事故とは、車や建物などに対して損害が発生した事故のことです。物損事故の場合、人身事故ではないため、自賠責保険から保険が支払われない点に注意しなければなりません。
物損事故については、大きく分けて3つに分類することが可能です。
ケース | 内容 |
① 車が全損の場合 |
自動車の修理が技術的に難しい場合や修理費用が高額に及ぶ場合には、全損として事故直前の車の時価が賠償額になります。
買い替えまでの代車料等も請求することが可能な場合があります。
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② 車の修理が可能な場合 |
自動車の修理が可能で費用も高額に及ばない場合は、修理代金が賠償額の対象になります。
修理中の代車料等も請求できる場合があります。
また、車種によって評価損が発生します。
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③ その他 |
建物の修理費、物品の修理・交換費、休業補償などの合計が賠償額になります。
電柱や塀の破損の場合には、新品の価格を弁償しなければなりません。
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物損事故においては、評価損が問題になるケースがあります。評価損とは、事故がなかったであろうと仮定した場合の車と実際の車とを比較して評価額が下がった場合に認められるものです。
ただ、どんな場合でも認められるものではなく、一般的には比較的新しい車(初年度登録から2年以内程度)で比較的高級な車の場合に認められるケースが多いです。仮に認められた場合、評価損の算定方法なのですが、「事故がなかったであろうと仮定した場合の車」の評価を実際上どう算定するかという問題もありますので、多い例では修理費を基準にその2割から3割程度を認めています。
通常、保険会社はこの評価損については認めないと主張するケースがよくありますので、賠償金に含まれていないというような場合においては、専門家に相談されることをお勧めします。
なお、当初は単なる物損事故だと思っていた場合であっても、しばらく経ってから、事故が原因だと思われる痛みや痺れなどが現れることもあります。その場合には人身事故への切り替えの手続きを早めに進める必要がありますので、早い段階で必ず警察連絡しましょう。
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